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飛騨山脈のジオのおはなし

第4章 笠ヶ岳その2

笠ヶ岳の横縞模様

コラム第4章画像新穂高ロープウェイに乗り、終点の屋上展望台から眺めると、正面に笠ヶ岳(2156m)の山体が目に入ります。
麓の奥飛騨温泉郷や高山市街から見ると、山頂部が笠形をしていて見分けやすい笠ヶ岳は、日本百名山にも数えられ、山全体が高山市内に属する高山市の伝統的な山です。
写真のように、笠ヶ岳の山腹には横縞模様が目立ちます。これは1000mを超える厚さの火山堆積物の地層を横から見ているためです。笠ヶ岳は今から6500万年前に噴火した溶岩や高温の噴出物が順に積もって形成されました。
これらの地層は、それぞれ硬さや水分の含まれ方が異なり、表面のでこぼこや植物の生え方に違いが出来ました。そのため、遠くからでも横縞模様がはっきりと見られます。古い火山の内部を1000mの厚さで観察できる場所は世界的にも非常に珍しいです。
昔の火山の内部が見える理由は、横縞模様部分の全体が垂直に1000m以上も陥没した所に堆積したからです。大地の中へ陥没したため、その後の長い年月の浸食を免れました。また、周りが侵食で削られ、深い谷になっても、岩石がとても硬いため笠ヶ岳は山として残りました。隣の錫杖岳もそうですが、硬い岩石が侵食されると、絶壁が出来ます。
このような笠ヶ岳の生い立ちは、飛騨山脈のほかのどの山々とも異なっています。新穂高ロープウェイに乗る機会があったら、ぜひ笠ヶ岳の横縞模様を探してみましょう。
(飛騨地学研究会 岩田修) 

 
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